雑誌などを読んでいて、文章のクオリティが気になったことはありませんか?
私はしょっちゅうあります。
誤字脱字も雑誌を一冊読んでいると何箇所か見つけてしまうんですよね…。
集中していたものが途切れてしまう残念な感じ…。
あぁ…惜しいなぁ…もったいないなぁ…なんてことがよくあります。
これは作る側としてはどうなんだ?とずっと思っていたのですが、これまでにお仕事絡みで雑誌などの取材をいくつか受けてきた中で、毎回感じることがあったんですよね。
それは編集者の雑さです。
こういうことを書くと、もしかしたら後々になって自分の首を締めることになるかもしれないのですが、今の所受けたもの全てで同じ傾向がありましたので、自分への戒めも兼ねて書いてみます。
※ただし、これは私の居る業界の傾向なのかもしれませんので、あくまでも私個人が受けたことへの感想になります。読み物としてどうぞ。
インタビューという名のヘルプデスク!?
まずは取材の申し込みがあって、「では、いついつどうしましょう」みたいな流れになりますが、この時点で質問内容などはもらえません。(運が良いと当日の朝に送られてきます)
もちろんテーマはありますので、事前になんとなく自分の中で引き出しは漁っておきます。
そして大体スケジュールが急です。(今週だとこちらは何日がOKです、とか)
どうにか予定を合わせてやってきたインタビュー当日。
割とヌルい内容が多いんですね…。
熱いものを感じられる人はかなり少ないです。
まず前提知識が無さすぎるんですよね。
「私、よく知らないんですけども」
という持ってこられ方が本当に多いです。
もちろんインタビューですから、知らない事をお答えするのが主旨ですが、それは私だからこそという部分の話であって、業界や技術面の基本的な部分を質問されると、「えっ?この業界でライターさんをやっていて、今まで何やってたの?」となってしまいます。
ユーザーの問い合わせに答えているのかな?みたいな感じですよね。
読者目線ってそういうことなのかなぁ…と、考えずにはいられないです。
そんなこんなでインタビューが終わるとしばらく放置プレイとなります。
音信不通でお礼も無いことが多いですね…。
満を持して届く恐怖の初稿
そうこうして1ヶ月くらいすると、不意に初稿が送られてきます。
チェックの期限は2日後とか…。
これがまた開けてびっくりでして、誤字脱字は当たり前。
人や機材の名称は間違っている。
文章がおかしい。
構成が微妙。
という感じで、校正をしだすと時間ばかりが取られてしまうんですよね…。
起こした文章は見返さないものなのでしょうか。
普段から、「この文章を送りつけると相手はどう思うか」などは考えないのかなぁと余計な心配をしてしまいます。
別に毎回「おおっ!凄い!」とならなくても良いんです。
まずは読める文章を書いて欲しいですし、内容以前の問題が多すぎて辟易してしまいます。
私も文章のプロとかではないですから、細かいところはよくわからないのが実際なのですが、基本的なラインが低すぎる人が多いなぁと思ってしまいます。
そして掲載へ…
どうにかこうにか訂正を入れたものを期限内の送り返すわけですが、それに対して返事が来ないこともありました。
もう笑うしかないですよね。
その後どうなったかというと、翌月に見本誌が突然届くという感じ。
見てみると記事は掲載されているわけです。
肝心の記事の中身としては、最終的には編集者の感想文みたいになっていることが多いですね。
結局は読み物としてうーんという感じ。
ここまで来ると、もうその編集者の個人的な問題なのじゃないかと思うわけで、実際に私もそう思って納得したんですね。
しかし、凄いことにその後も何人かがこういう感じだったのです。
雑誌はもちろん、出版社も違うわけですから、まぁそれで成り立ってしまうのだなぁと痛感しました。
作り手としての思い
私も仕事に於いては世の中に出るものを作っていますので、やはり完璧を目指すことになります。
万が一にも何かあれば、クレームも来ますし、回収して作り直しということもある世界ですから…。
良いものにしたいという思いと、最低限譲れないクオリティのラインというものの間で、なるべく上の方にラインを持っていくことが私の仕事であり、そこに対する矜持も持って取り組んでいます。
それだけにこういうようなことが何度もあると、やはり気になってしまうんですよね…。
もうちょっとこう、どうにかしようよ…みたいな。
先日も取材記事の校正を行い、またそのような思いがこみ上げてきましたので、
「他人のふり見て我がふり直せ」
と、自分に言い聞かせるのでした。
なんて偉そうに書いていますが、自分の文章に自身があるわけではないので、あくまでも読み手として感じることでした。
と、逃げ道は用意しておきます(笑)
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